さよならジュピター
(1984東宝)
小松左京原作脚本総監督 橋本孝治監督
三浦友和 ディアンヌ・ダンジェリー 小野みゆき レイチェル・ヒューゲット 平田昭彦

 

ハリウッドの特撮技術があがって宇宙船が飛び交うSFが沢山撮られた頃に、追いつけ追い越せと巨額を投じて小松左京原作を自らが監修!スタジオぬえがメカデザインを担当!テーマ曲はユーミン!三浦友和の世界初、無重力セックス!ハリウッドにCGを発注!した日本映画界渾身のSF大作!だった。結果は散々。とりあえず役者が知らない外人ばかりで見るに耐えない演技力。無重力セックスは007もやってなかったか?

いや待て、でもよく観ると宇宙開発黄金時代を思い返させるハードSFだぞ。火星より外への植民を計画する人類はエネルギーを確保する為に木星太陽化計画を進める。そんな時ブラックホールが地球に接近。ブラックホールのコースを曲げるため急遽木星爆破計画に変更し準備をすすめる。木星崇拝のジュピター教団のテロリスト。居住ブロックを回転させ遠心力で人工重力を作りながら進む宇宙船。そこから居住ブロックだけを切り離してステーションにドッキングさせるカットなどは、「スタートレック」や「2001年」調でなかなかイカス。途中、木星探査中にジュピターゴーストと呼ばれる知的生命体の作った全長120キロメートルの巨大なフナムシみたいなメカが木星を這っているのを発見。おおっ来たあっ!人類初の異性人とのコンタクトかあ!?ところがその後ジュピターゴーストの話に触れないなあと思っていたらラスト、こいつら何の調査もコンタクトもせずに木星ごと吹っ飛ばしてしてしまうのである!うーん潔い、いや、いいのかそれで?

ジュピター教団。60年代のヒッピーを極端にチープにしたみたいな奴らが西海岸みたいな浜辺にたむろっている。日本人に見えるのにピーターという名前の教祖がフォークギターを抱えると、何と杉田二郎の声で歌を歌い始めるではないか!そしてあの独特のコブシ回しの歌が世界的なヒットソングとなり宇宙中の奴がラジオから流れる杉田二郎に聞き入ることになるのだ!んな馬鹿な!

という実にシュールな映画。

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