OL忠臣蔵
(1997光和インターナショナル・松竹・松竹富士)
原隆仁監督
坂井真紀 細川直美 吉野公佳 中島ひろこ 井出薫 奥山佳恵 南果歩

 

なんじゃいなこの山口ミエの「OL博徒」のような中井貴一の「携帯忠臣蔵」のような、結果的に「わんわん三銃士」みたいな、いかにもつまらい映画そうな投げやりタイトルは!と思っていたが、実際になかなか面白い映画だと確認した後では洒落たタイトルに思えてくるから不思議。ほんでまたこのタイトルが「ぽよよ〜ん」と丸文字で出てくるからさあ大変。でも実際は全く「忠臣蔵」な話じゃない。6人のOLがお互いの特技を持ち寄ってでかい事を成し遂げるという、いわゆる「七人のおたく」モデル。しかし現代OL風情をあらわして、そのノリはあくまで軽い。美味しいものと旅行とアクセサリーには勝てない!みたいな雰囲気はキープしたまま国際的乗っ取り屋、南果歩と戦ってしまう。そんな映画に「忠臣蔵」という古典の名を付けてしまうのはちょっとイカスかも。この手法を使った「プチ家出源平記」や「ギャルママ道成寺」なども当然考えられるところである。

人気アイドルやモデル出身の決まった役者がドラマ・映画をローテーションしている現代にあって中島ひろこを始めとしたちょっと苦労人な同世代女優6人の競演というコンセプトがまず面白い。高橋克典の奥さんとして焼肉のたれを待つCMから小田和正監督の巡業ロードショー映画「緑の街」主演まで何でもこなしてしまう今や女版大杉蓮と化している中島ひろこ。「エコエコアザラク」「ACRI」など主演をこなした人気アイドルだが何故かネプチューン名倉と付き合ってる(つまり良い奴)吉野公佳。「喜太郎の十五少女漂流記」奥山佳江。国民的美少女出身、アルバム「細川直美」「合格祈願」も出しているDHC細川。大麻壱成のとよた前の彼女坂井真紀。特に無茶苦茶かわいいのに何故か今ひとつブレイクしきれず、「南くんの恋人」での高橋由美子のわき役など、ライバル的悪役をいくつか務め、何時しかパッタリ見なくなってしまった井出薫が観られるのはすごい。

「OL」という微妙なテーゼにこだわった演出はエンディングテーマに平松愛理の歌声を流すことで鮮やかに完成する。くそう、そーいう事だったのか。見事だ。

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