うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

(1984.2.11キティフィルム-東宝系98分)
高橋留美子原作 押井守監督

日本アニメ映画の最高傑作として、押井守監督を巨匠の位に押し上げた伝説の映画。
貧乏高校生だった私を2度映画館に行かせた映画でもある。

この映画を観るまで、「うる星やつら」をTVでも1回くらいしか観たことが無かったし、漫画も読んだ事がなかった。従って私にとっては、「ビューティフルドリーマー」が「うる星やつら」になった。

「ダーリン、うちラムだっちゃ!」。そんな原作を変拍子のゆったりしたテーマ曲(名曲)に乗せて独立したハードなSFミステリーに仕立て上げ、台詞量の多い脚本と綿密なストーリー展開。鷲尾真知子らレギュラー陣に加え、ゲストの藤岡琢也(ラジオドラマの時代に声優ばかりやってたらしい。)が上手過ぎる!主題はこうだ、「もし浦島太郎ひとりじゃなく、村全体が亀に乗っていたとしたら、それでも何百年という時間は経った事になるんやろか。」

当時ビデオを買い、我が家に友達を集めて鑑賞会を開き、磨り減る程観て台詞を暗唱したものだ。「甲殻機動隊」や「イノセンス」ではなく、押井守は「ビューティフルドリーマー」と「パトレイバー」が代表作だ。主人公不在で、沢山の人物が全員活躍する群衆劇を描くのが異常に上手い。「エヴァンゲリオン」や「怪奇大家族」など、日常の風景の細かい所を描写したり、名セリフなどを真似する信奉者も沢山生んだ。

「マトリックス」の緑の文字が流れる画面は、「甲殻機動隊」のオープニングを真似たことは有名だが、ストーリーはこの「ビューティフルドリーマー」だ。ハイパーリアルを取るか、真のリアルを取るか。ひとつの契約をして、リアルへと帰って行くのである。

home