柳生一族の陰謀
(1978.1.21東映(京都撮影所)ー東映太秦映画村)
深作欣二監督
萬屋錦之介 松方弘樹 西郷輝彦 千葉真一 三船敏郎 成田三樹夫
丹波哲郎 芦田伸介 原田芳雄 夏八木勲 山田五十鈴 大原麗子
高橋悦史 金子信夫 真田広之 志保美悦子 室田日出男 小林稔侍
中原早苗 梅津栄 中村富十郎 中谷一郎 角川春樹

映画が、しかも時代劇が日本中に流行語を生んだという話をしたら、今の若い人達は果たして信用してくれるだろうか?「親に会えば親を殺し、仏に会えば仏を殺す。」「我に付くも、敵に回るも、心して決めい!」「夢じゃ、夢じゃ、これは夢でござあーる!」など数々の流行語を生んだこの映画は日本映画界が「やっぱエンターテイメントでしょう!日本のエンターテイメントといったら時代劇に決まってるでしょう!」と叫んでいた頃の超オールスターキャスト大作にして大傑作である。

「時代劇」である事の主張、「大作」である事の主張、それをただ一人のキャラクターだけで分かり易く成立させてしまう役者、萬屋錦之介があまりにも凄い。あの太いのか甲高いのか良くわからない声が屋敷に響き渡ると、何だか分からないが映画が面白くなってしまうのだ。考えてみれば私は萬屋錦之介のTV時代劇、「子連れ狼」「破れ傘刀舟」「破れ奉行」で育った。オバサン達は杉良太郎や里見浩太郎かも知れないが、子供達のヒーローはやはり萬屋錦之介だ。「てめえらぁ人間じゃあねえ!たたあっ切ってやる!」と叫んで友達を切り刻む小学生が日本中に溢れた。自分もいつかは決して悪を許さない大人になるのだ、と誓った。そしてなった。あなたの周りに悪い奴はいるか?私がたたっ切ってやる。

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